TQM/品質管理 こんな誤解をしていませんか? 第1回 はじめに (2019-4-22)
2019.04.22
みなさまこんにちは。
毎週、超ISO企業研究会のメールマガジンのご購読有難うございます。
このメールマガジンも2015年4月の創刊以来、正月及びお盆休み等の多くの皆様の休業日以外は必ず毎週火曜日に発行するという習慣を作り早4年が経ち、今まで計7つのテーマについての情報をお届けして参りました。
5年目に突入するにあたり、8つ目のテーマについての検討を重ねて参り、いよいよ今週から8つ目のテーマのスタートとなります。
今回のテーマは、「TQM/品質管理 こんな誤解をしていませんか?」です。
前回シリーズのテーマは「QMSの大誤解はここから始まる」として29回にわたり、ISO 9001を中心としたQMSの構築そして運用に関する世の中で散見される(本音で申し上げればあちこちで見受けられるですが・・・)誤解を取り上げ、とらえ方、考え方としてどこが間違ってしまっている、あるいはピントがずれてしまっているかということをお伝えしてきました。
お蔭様で多くの方々からご好評をいただき、日科技連出版社からは
ISO運用の“大誤解”を斬る! -マネジメントシステムを最強ツールとするための考え方改革
として、メールマガジンでお届けした内容をほぼそのまま書籍として出版することもできました。書籍までご購入いただいた皆様、有難うございました。改めて御礼申し上げます。
さて前回シリーズはあくまでISO 9001を軸としたQMSに関する事項をテーマとしたのですが、皆様からのご意見等をうかがっていると、現在の日本においてこの誤解とも言えるとらえ方のズレが広がっている、そしてそもそも品質経営を考える上での本質について教えられる機会が少なくなってきている、という危惧を強く抱くようになって参りました。
その認識のもと研究会内で議論を重ね、多少2番煎じのきらいはあるものの、私ども内部では大誤解シリーズと呼んだ前回メールマガジン企画の第2弾をやろう、そしてそのテーマはISO 9001よりもはるかに広げて、品質管理/品質保証全般に関する世の中にある誤解をTQMという日本の産業界が独自に編み出してきた品質経営の手法を強く意識して展開を図ろう、ということにまとまりました。
そして具体的には以下の6つを中テーマとして設定し、それぞれのテーマで更に深掘りをしていきます。
(1) 「品質」に関わる大誤解
(2) 「管理/マネジメント」に関わる大誤解
(3) 「適用範囲」に関する誤解
(4) 経営とTQM/品質管理の関係に関する誤解
(5) 個別の活動・手法に関する誤解
(6) 運動・推進に関する誤解
上記6つの中テーマごとにばらつきはありますが、それぞれのテーマごとに概ね3~5程度にさらにテーマを細分化し、研究会メンバーでの中でその内容に関する豊富な知見を有する者が執筆を担当して参ります。
そして1つの小テーマについては2回に分けて配信の予定で、全テーマの配信が完了するのが来年の4月28日(の予定)と一年がかりのプロジェクトとなります。本日お届けしているものを含めて全51回の配信計画でございます。
大変な長丁場の連載企画となります。TQM/品質管理という点では、過去4年間の中でお届けして参りましたメールマガジンの内容と一部重複する部分も出てこようかと思います。重要な内容についてはどうしても説明がかぶる部分がありますこと、予めご容赦頂きたく存じます。もしそのような部分にお気づきになる箇所が出てきた際には、あっ、これ以前にも・・・、と思うのではなく、繰り返し語る部分ということは、やはり大事な部分なのだな、ということでご理解いただき、読み進めていただきたく存じます。何卒読者の皆様のご寛容を願う次第です。
一方で、出版後に開催した出版記念講演会の場などを通じた読者の皆様方とのコミュニケーションの中から、書籍を含めたQMSの大誤解についてはよくわかったが、それを踏まえてどのような対処をしていけばよいかを教えて欲しい、というお声は各所から頂戴しております。今回のメルマガシリーズがその問いに対するお答えになるような内容にすべきという意見も研究会内部検討時には当然のように出ておりますが、そのお応えを拙速な形でお出しすることが最善とは思えず、じっくり研究会内部で議論検討しよう、ということになりました。
ご期待いただいている方々にはお待たせすることになりますが、そちらはまとまり次第、手段はわかりませんが別途情報発信をさせて頂く予定です。
お待ちいただきたく存じます。
それでは、今回の「TQM/品質管理 こんな誤解をしていませんか?」シリーズ、実質的には来週の4/23(火)から本編に入って参ります。「品質」に関わる大誤解に関して、トップバッターは研究会副会長の金子(東海大学准教授)です。これから1年間という長きにわたる新シリーズにお付き合いのほど、どうぞ宜しくお願い致します。
(青木 恒享(事務局長))