超ISO企業研究会

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メルマガ⑥ QMSの大誤解はここから始まる

【出版記念講演会】 日科技連出版社 代表取締役 戸羽節文様 ご挨拶

2018.11.13

 

 

2018年11月7日(大阪)、9日(東京)、弊会主催の「ISO運用の大誤解を斬る!」出版記念講演会が盛況のうちに行われました。

ご来場いただいたメルマガ読者の皆さま、誠にありがとうございました。

 

会場にお越しいただけなかった方に向け、パネルディスカッション冒頭でこの本の出版にあたり、どのような経緯や想いが込められたのかを株式会社日科技連出版社 代表取締役 戸羽節文様からお話しいただきましたので、ここにご紹介させていただきます。

 

 

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本書『ISO運用の“大誤解”を斬る!-マネジメントシステムを最強ツールとするための考え方改革-』は、いささか大胆な書名となっておりますが、本書は、「超ISO企業研究会」のメールマガジンとして、29回に分けて掲載されたシリーズ「ISO 9001に基づくQMSの“大誤解”はここから始まる」をベースに、1冊の書籍として仕上げるために、ここにおられる飯塚先生、金子先生、そしてテクノファの平林会長の3名の編著者のみなさんが、全体のバランス、前後のつながりを意識して、加筆・修正していただいて完成したものです。

 

そもそもの発端は、去年の秋のことでした。本書の企画の話をテクノファの青木社長から受け、そのメールマガジンの記事を読んだ私に、衝撃が走りました。一日も早く本にして、世に出したいとの強い思いが先に立ちました。

 

ご存知のように、ISO 9001規格は、1987年に制定されてから、このたびの2015年の大改訂まで、これまで都合4回改訂されています。ISO 9001が生まれて、かれこれ30年以上が経過しましたが、「ISOで会社が良くなるのか」、「認証・維持に手間がかかり、本業が疎かになる」、「マネジメントシステムは既にあるからISOは必要ない」、といったISO 9001に対する勘違いや疑問は、ずっと言われ続けてきたように感じます。またそれを盾にして、やらない理由付けとして罷り通ってきたようにも思えます。私も同様で、いつまで経っても疑問は解けず、モヤモヤ感が漂い、ずっともどかしい思いをしていました。

 

本書は、このような勘違いや疑問に対して、明確に、理路整然と、ズバリ! 回答しています。そして、勘違いや疑問を解くだけではなく、その誤解の先にある、「では、どうすればマネジメントシステムを、真に経営に役立つツールとするのか」までを示唆しています。

 

本書の編著者・執筆陣は、ISO/TC 176国内対応委員会の主力メンバーや、ISO 9001やマネジメントシステムに関する日本の精鋭、斯界(しかい)のトップランナーたちであり、まさにISO活用の真髄がここにある、といっても過言ではないと思っています。

 

ISO 9001関連書は、当社ではドル箱商品で、一番売れたのが2000年版ですが、購入企業は全社員に本を配付されるなど、おかげさまでよく売れました。規格の改訂のたびに、要求事項の解説、マネジメントシステム構築の仕方、内部監査の進め方の本を出してきましたが、必要な情報はインターネットで取得する、本は管理責任者が1冊持っていれば事足りるなど、年とともに売り上げは落ち着いてきました。

 

これだけの歴史があり、経営に真に役立つツールであるISO 9001を、認証取得と、その維持のためだけに使っている組織が多いのではないかと思います。それはいかにももったいない、時間と費用が間尺(ましゃく)に合いません。そこで、ISO 9001をもっと活用するための本、つまりISOに対する勘違いや疑問を払拭し、考え方を変えるための道筋を示した、本書のような本が欲しかったのです。

 

本日の出版記念講演会を迎えるにあたって、私も今一度、本書を読み返しましたが、「なるほど、なるほど」、「あー、そういうことだったのか」と、読めば読むほど、下線を引いた箇所が増えていきました。次は、下線部分だけもう一度読もうと思います。

 

本書には、いろいろな勘違いや疑問に対する回答が書いてありますが、一番大事なのは、ISO 9001を導入する、マネジメントシステムを構築する、その「目的」を明確にする、ということではないかと思います。

 

本書の記述にもありますが、例えば「目的」を、「自社の事業の継続を可能にする、競争力の維持と強化」にしたとすると、「自社の競争力を低下させる状況がリスクであり、これを強化するのが機会である。これを明確にすることで、自社の外部・内部の課題が具体的に見えてきた」。そこで、「このリスクを予防し、機会を実現するための取り組みを明確にして、自社の品質マニュアルや品質目標に埋め込むことで、日常の管理にメリハリがついてきた」。そして、「内部監査ではこのことを重点的に確認し、マネジメントレビューでは具体的な外部・内部の課題の変化を確認することで、これまで形骸化していた活動が、俄然イキイキとし、マネジメントシステムが上手く回り始めた」とあります。

 

ISO 9001もマネジメントシステムも手段であり、道具であり、ツールです。そのツールの効果的な使い方が、本書には書かれています。ぜひ真っ黒になるまで、本書を何回も読み返していただき、そして使いこなしていただければ、出版社としては身に余る光栄です。

 

最後に、本書の執筆者のお一人である住本 守先生が、今年の4月1日、まさに本書を作り上げている途中にお亡くなりになりました。私は、先生の的確な文章が好きでした。ここに改めてご冥福をお祈りいたします。

 

以上

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